まさに奇跡のような出来事でした。
セントラル硝子は真っ先に高利貸しの借金を整理してくれました。
相当な金額を一括で支払ってくれたのです。
借金の目途が付くと、山田さんは社員を集めて、現状をすべて伝えました。
すべての決算を社員に見せるなど、当時では考えられないことでした。
「今のわが社はこういう状況だ。
しかし、これらの借金を作ったのは皆さんの責任ではありません。
とにかく私がなすべきことは、皆さんを幸せにすることです。
誰一人として不要な社員はいません。
だから、力を貸してほしい。
皆で力を合わせて会社を立て直そう。」
15人の社員を前に山田さんは言いました。
その力強い言葉は、もう24歳の若者の言葉ではありませんでした。
この時、社員の前で山田さんは一つの約束を交わしました。
それは過去の累積赤字を度外視して、利益が出た期には、その25%をすべての社員に還元するということでした。
ボーナスとは別個の支給です。
そこから5年で累積赤字を一掃。
それからずっと黒字経営で、これまで50年に渡り、この約束は守られ続けているそうです。
そして、もう一つ、山田さんが社員にお願いをしたことがあります。
「利益の25%は皆さんに還元します。
その代わりに利益の5%は社会で苦しんでいる、弱い人たちのために寄付をさせてほしい。」
社長のこの申し出に異を唱える社員は一人もいませんでした。
いかがでしょうか。
硝子を通じて、世の中に貢献し、100人余りの社員と家族を幸せにし、そして、社会的弱者救済にも一助となる存在。
そんな会社が、結果として経営内容も超優良であることに、他人事でない嬉しさを感じます。
社員を愛し、社会に貢献する・・・
まさに経営者の鏡ですね。
こんな経営者がいっぱいいたら
日本はもっともっと良い国になるでしょうね。
考えさせられる記事ですね。
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