うちの地元の銀行は、ATMが一つしかありません。
それでも人口が少ないので、日常生活では特に不自由なく今まで生活をしていました。
しかし、その日はびっくり。
一人のおばさんがATMにいたのですが、その後10分以上もずっと一人でATMを独占。
私の後ろにも、5人ほど並んでいて、みんなかなりイライラした様子でした。
するとついに私の後ろにいた若者が、おばさんに向かって一言。
「後ろ並んでるんだから、早くしてください!」
その一言が、驚きの事態を引き起こしたのです。
文句を言われたおばさんは、その若者に向かって、
「すみませんねぇ、息子にお金を貸してくれと言われて」
と言い、また慣れない手つきでATMを操作します。
すると、その若者の後ろにいたサラリーマンらしきスーツの方が、
「あの・・・それって、本当に息子さんでしょうか?」
と一言。
最初は何を言っているのかわかりませんでしたが、その後すぐに「あっ」と思いました。
全くATMの操作をしたことがないおばさんに、果たして本当の息子さんがお金を振り込んでくれとお願いをするだろうか?
その場にいたみんなが、そう思ったのでしょう。
そのサラリーマンに続き、最初に文句をいった若者も
「今振り込め詐欺とか流行ってるんで、息子さんに確認したほうがいいですよ」
と言ったのでした。
最初は「えぇー・・・」とためらっていたおばさんも、その声に念のためと思ったのか、ガラケーを取り出し、息子さんに電話。
するとすぐに出たのか、会話をするのですが、その後おばさんが
「違うの?頼んでない?」
と驚きながら声を発していたのでした。
結局、息子さんはお金を貸してくれとは頼んでいなかったらしく、本当に詐欺だったとのこと。
「ありがとうございました」とみんなに何度も頭を下げたおばさんは、そのまま警察に行くといってATMを去っていきました。
イライラした若者が発した一言が、ひとつの詐欺を防いだ出来事。
最初はみんなイライラしていましたが、詐欺だと発覚して振り込みを防げた最後は、みんな自然と笑顔になっていました。
文句が喧嘩を引き起こすこともあるけど、人を救うこともあるんだと感じた、なんとも不思議な出来事。
でも、人に関わるというのはそういうことなのかもしれないなと、しみじみ思いました。
人に関わるって、本当に大事なことなんですね。
私は前の人の操作が長かろうが短かろうがそれに文句を言う人は非常識な人だと前々から思っています。
これは結局トイレの使用と同じことだと思うんです。
腹が痛くてトイレに入った人に、もう15分待ってんだ!と言いつつ扉を叩いたり叫ぶ人は、やはり非常識な人ではありませんか?
15分かけても止まない腹痛だって世の中にはあるでしょう。
それぞれ事情があるんです、短く切り上げられる人もあれば、長くなってしまう用事がある人もいる。
ATMにいる人の中には、ATMにいること自体が苛つくことであるかのように、最初の1分~2分からもう苛つき風情になっている人がよくいます。
こういった人達が「急かすのは当然の権利なんだ、ぜひ急かすべきなんだ」と受け取ってしまうような考え方を奨励するべきではないと私は思います。
私は今までにただの一度だって、その時間の長さに関係なく、チッと舌打ちしたり、文句をブツブツ言ったり、ということをこういったサービスのフロア内でしたことはありません。
だって、それが皆が使うものを使う時の皆のマナーですよ、でなければ、どこだって剣突を喰らわし合う場所になりかねないのではないですか??
10分以上操作してりゃ文句のひとつは言うべきだろうよ
あと長文乙
整理現象とATMを一緒にしてどうするのよ・・・