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【出場試合ゼロの津商レギュラー】彼らの清々しい動きが感動を呼ぶ!!!

2017/02/21 UPDATE
 
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津商の部員数は91名。
 
身長は上嶋くんが165センチ、東くんが166センチと2人とも小柄。

東くんいわく

「2人とも野球はそんなにうまくない」

それでも何とかベンチ入りするために上嶋くんは昨年秋から、東くんは今年の春から自らの意志でコーチ専属となり技術を磨いてきたのだ。

上嶋くんが言う。
 
人ができないところ、やらないところで勝負をしようと思った。

試合に出ていなくても試合に入っていける感覚があって、だんだん楽しくなってきた。


その上嶋くんは所狭しとコーチャーズボックスの中を動き回る。

いちばん後ろの方が外野の位置は確認しやすい。

でも、前に出た方がピッチャーの視界に入るのでプレッシャーを与えられる。

相手ベンチの動きも常に見てます。

わからなくても見られているだけで嫌だと思うので。


冷静かつ俊敏に高度な判断を下す能力も。

走者をホームへ回すときは腕が抜けてしまうのではないかと思えるほど思い切りグルグル回す。

止めるときは走者の視界に入りやすいよう地面に膝をつき、腕を差し出す。

回すか回さないかの判断も冷静沈着だ。

9日の智弁和歌山戦、6回2死二塁の場面でセンター前ヒットが出たときは際どいタイミングだったが思い切って腕を回した。

センターの選手はスイングを見ていても気持ちが昂ぶりやすいタイプだと思った。

だから、いざとなったら中継を使わずに1人で投げたがると思った。


その読みは当たった。

センターはノーバウンドで捕手に返球しようとし、大暴投。

3-2となる勝ち越し打を演出した。
 
 
「よっしゃ、って思いましたね」
 
 
プレーだけでなく審判への礼儀もわきまえる。

一塁コーチャーの東は、声だけでなく体でもメッセージを発する。

二塁に走者が出るとショート、セカンド、バッテリーのマークが甘いときは、ぴょんぴょん飛び跳ねる。

走者はそれを見てリードを大きく取れるわけだ。

ただし、あまりにも激しく動くので、審判から「あまり動かないように」と注意を受けることもある。

そのための対策も練っている。

東が言う。
 
審判の方には必ず『よろしくお願いします』ってあいさつをして頻繁に話しかけるようにしています。

『熱中症に気をつけてください』とかルールでわからないことがあったら質問してみたり。

そうして親近感を持ってもらえるようになれば多少、大目に見てくれるかなと思って。


何とも頼もしいコーチャーたちである。

津商の攻撃中は、打席と一、三塁のコーチャーズボックスと三方向から攻めているような印象を受けた。
 



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