私はつい先日に同い年(21歳)の彼と結婚しました。
12月には長男が産まれます。
まず私の大好きなパパの紹介をさせて下さい。
私のパパは同い年のママと19歳の時に結婚して、その年の冬に私を産みました。
いわゆる出来ちゃった結婚ですね(笑)
パパは高校へは行かずに、16歳の頃からバイクのレーサーを目指していたみたいですが、怪我でプロの夢は諦めたみたいです。
そんなバイクが大好きなパパが選んだ仕事がバイクで書類を配送する仕事でした。(当時はテレビ局のプレス(?)と私には言っていました。)
ママと結婚する時に、両方の両親からは大反対されたみたいです。
普通に考えて、家族を支える仕事としては、事故とか心配になりますよね。
でもパパはママの両親に
「自分は命を懸けて仕事をして、命を懸けて家族を守るんです!それが自分なんです!」
と言って反対を押し切ってママと結婚したそうです。
でもそんな言葉が無残にも現実になってしまったんです。
パパは休みの日は絶対に私と遊んでくれました。
ご飯も一緒に家族全員で食べていました。
私のワガママも全部聞いてくれて、私が自転車の練習を始めた頃(4歳)には朝から夕方までずっと公園で一緒に練習してくれました。
雨でも晴れでも雷が鳴っても、絶対に保育園に迎えに来てくれました。
亡くなる前は、パパと毎日お風呂に入って、パパの細い腕枕で寝ていました。
忘れもしません。私が5歳、弟が3歳のパパが24歳の誕生日でした。
久しぶりに行ったツーリングの途中でガードレールにぶつかって、亡くなりました。
体を強く打って、即死だったみたいです。
病院に行った時に見た、白い布(?)を取ったパパの顔は、綺麗で、不思議な事に笑っていました。
幼かった私は「死ぬ」という意味が理解出来ずに、ただずっと泣いているママと、パパとママの親族、白い布で顔を隠した、暗い部屋に寝ているパパを弟と不思議そうに見ていた記憶を鮮明に覚えています。
でも亡くなってからお葬式が終わるまでは不思議と泣いた記憶がないんです。
パパにもう会えなくなるのは祖父母から聞いて多少理解していましたが、実感がなかった気がします。
お葬式が終わって、普通の生活に戻り、毎日迎えに来るパパが保育園に来ないで、迎えに来たママと弟に
「なんで今日はパパは来ないの?」
と聞いた時に
「パパはお空に行ったんだよ。
これからはママと春樹と3人で
一緒に暮らすんだよ。
パパはもういないんだよ。」
と目を真っ赤にしたママに言われて
「やぁだ~。
今日も明日もパパとバイクで帰って
パパと一緒にお風呂に入るの~!!
パパとまた会えるの~!!」
と言ってその日はずっとパパの写真を握り締めて泣きながら寝ました。
私はその後の16年間、ずっとパパは事故で死んだんだと思っていました。
結婚式前日。
私は、式中に見えたら泣いてしまうので、
「パパの遺影は最後の手紙まで、
パパの席に置いておいてね!
パパも私が笑ってる顔が1番
好きだったから!」
とママに伝えました。
ママは
「OK。明日は頑張ってね!
パパも天国から見てくれてるよ!
泣くなよ!Fight夏海!」
とすぐにメールを返信してきました。
この時点で私は泣きそうでしたが、翌日の式に読む、両親への感謝の手紙を書きました。
ママに読む文章は、凄い長く書きました。でもそれ以上にパパに読む文はママの倍以上書きました。
そして翌日、ついに式が始まります。お互いの友達や親戚、旦那の職場の人達、こじんまりした、手作りの結婚式でしたが本当に温かい結婚式が進んでいきました。
そしてついにフィナーレの両親への手紙を読む時がきました。
司会も私の友達にお願いしていて、
「さあ、ここで新婦から両親への手紙です。
ご両家のお父様、お母様、新婦様の前へ
お願いします。
笑顔で感謝の気持ちを伝えましょう!」
旦那の義父母に挨拶をして、ママへの手紙を読みます。
本当に号泣でした。
ママへの文章が終わり、パパへの文章の手紙を手に取ります。
「パパへ・・・、パパは・・・
パパは私に凄い優しくて・・・」
言葉が詰まりました。
あんなにたくさんたくさん書いたのに・・・。
ママの手にはパパの遺影。
ママの大粒の涙がパパの遺影に落ちて、まるで遺影のパパが泣いているみたいでした。
「パパ・・・、パパ・・・、
・・・・・」
ふと司会の友達を見ると、
「何分でも何時間でも時間をかけていい!
天国の大好きなパパに気持ちを伝えろ!
頑張れ!」
とカンペが出ていました。
振り絞って声を出しました。
「パパ・・・、ずっとずっと大好き
です・・・。パパ・・・」
もう何も言えませんでした。
伝えたい事はたくさんあるのに・・。
そんな時です!
「なっちゃん!なっちゃ~ん!」
「えっ?パパの声???」
幻聴かと思いました。
司会の友達が、
「さぁ~ここで、サプライズです!
新婦のお父様から天国よりお祝いの
メッセージが届いて・・・届いており・・・
ますので・・・み、皆様も正面の
大型ビジョンを、ご、ご覧下さい・・・。」
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