そしたら、まず中からでてきたのは、古びた100点満点のテストなんだ。
そしたら、まず中からでてきたのは、古びた100点満点のテストなんだ。
それをみた一番下の弟が「これ、俺のだ!」といって俺から取り上げたんだよ。
次に出てきたのは、なんかの表彰状、すると次は次男が「俺のだ!」といいだして。
その後にネクタイが出てきたんだ、見覚えがあるなあと思って気がついて叫んじゃった
「あ、これ俺が初めての給料で親父に買ってやったネクタイだ」
その後に次々と昔の品物が出てきて、最後に黒い小箱が出てきたんだよ。
その中には子供の頃に家の前で家族全員で撮った古い写真が一枚出てきたんだ。
それを見た俺の嫁さんが泣き出しちゃってさ、その後にみんなもなんだか泣き出しちゃって、俺も最初は、なんでこんなものが金庫のなかにあるのかが分からなくて…なんだよ、金目のものがねーじゃんとか思って
ちょっと鬱になってたんだけど、少したって中に入っていたものの意味が理解できたとき、その写真を持ちながら肩震わして泣いちゃったんだ。
人前で初めて本気で号泣しちまったよ。
そこで鍵屋が、きまずそうに「あの、私そろそろ戻ります」とかいったんで
みんなが、はっとして涙をにじませながら「ありがとうございました」
このとき、俺は親父がどんなに俺たちのこと想っていてくれたかと。
さっきまでの自分が金目当てで金庫を開けようとしたこと。
子供の頃に親父に反感を抱き、喧嘩ばっかりしたことが恥ずかしくて仕方がなかった。
親父は金よりもほんとうに大事なものを俺たちに遺していってくれたと思っている。
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お金よりも大切な何かを父は子に残したかったのでしょう。
思い出の品は、それを見ただけで過去の記憶を一瞬にして甦らせてくれます。
わたしも死ぬときには残される子どもたちの幸せを願い、何か思い出に残った品を残そうと思いました。
あなたは子どもたちに何を残しますか?
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