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その国では女性がのびのびと働いている! アジアで最も男女平等な国、それは…。

2017/02/21 UPDATE
 
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フィリピン
です。

それでは、「アジアで最も男女平等」と言われるフィリピンの実態と、「日本との労働観の違い」、「女性の働きやすさ」について検証します。
 
 
 
■フィリピンで女性政治家、女性管理職は全然珍しくない




出典元:独立行政法人労働政策研究・研修機構「就業者及び管理職に占める女性の割合(2012年)」

フィリピンでは歴代女性大統領が2人。

議員の一定割合を女性にするなど、政治における女性比率を上げる政策が取られた結果2015年時点で27%ほどが女性議員となっています。(日本は11.6%)

2012年の資料で、全就業者における女性の割合は4割弱ですが、管理職の割合は47.6%。

ほぼ半分を占めています。

一方、日本では女性管理職の割合は約1割(11.1%)。

全就業者の女性比率では日本とフィリピンに大差はありませんが、日本はまだまだ組織の中心となって活躍する女性が少ないことが分かります。
 
 
 
■脅威の出生率を誇るフィリピン


フィリピンの子どもや同僚に「兄弟は何人いるの?」と聞くと、「5人!」と返ってくることも全く珍しくありません。

2012年時点で、フィリピン女性1人あたりの出生率は3.08。

フィリピンの国民平均年齢は2014年時点で23.5歳。(ちなみに日本は46.1歳)

宗教上避妊の習慣があまりなく中絶はタブーなため、10代の望まない妊娠や子どもの貧困問題など、深刻な社会問題ももちろんあります。

ただ、「キャリアのために出産や結婚を諦める」「家事や育児のために仕事を妥協する」という発想は、フィリピンではあまり一般的ではないようです。
 
 
 
■フィリピンで女性がのびのびと働ける理由


1.家事や育児を「妻の仕事」としない

日本ではキャリア志向の女性は特に、仕事を頑張りながら育児もこなす「スーパーウーマン」になることを求められ、人一倍大変な思いをしている人も多いのではないでしょうか。

一方フィリピンでは、ヘルパーさんに家事や子どもの世話をお願いすることが一般的。

ヘルパーさんを雇うのは「お金持ちの特権」という訳でもなく、一般家庭でも住み込みのヘルパーさんを雇うことはよくあります。

(もちろんヘルパーさんを安く雇えるということは、裏を返せば封建社会的で貧富の差を拡大する側面もあるのですが、別議論なので一旦置いておきます。)

日本でも家事代行が注目され、育児に積極的に参加する男性も増えていますが、女性が仕事に集中するためには、当事者以上に周囲の理解と協力が不可欠。

周囲が家事や育児を「女性の仕事」「女性の責任」などと言わず、それらを含めて女性に振りかかる多くの「仕事」を、うまく家族や他の人と分担して進める。

フィリピンの女性がしっかり働けている一番の理由だと感じます。
 
 
2.家族第一主義

「ヘルパーさんを雇って家事や育児を手伝ってもらう」と聞くと、「子どもへの愛情が足りない」「両親がもっと直接関わるべき」という風に感じる方もいるかもしれません。

ただ、フィリピンに来て感じたのは「しっかり働いている=家庭を顧みない」ではないということです。

フィリピンの人の多くは、働きながらも家族を何よりも大切だと考えていて、たとえ離れて働いていたとしても、それが子どもにもしっかり伝わっているように感じます。

子どもと親の関係が近いのはもちろん、兄弟や親戚との仲も非常に良いです。

兄弟同士で「I love you!」などのFacebookポストが飛び交うこともよくあります。

「家族第一、家族は大切にするもの」がフィリピンの当たり前。

そもそも働くのも「家族のため」と考える人が多く、採用面接でも志望理由に「家族を助けるため」という回答が最も多いなんて言われるほどです。
 
 
3.残業をそもそも好まない

個人差はありますが、日本と比べると残業をそもそもしない人の割合が非常に多いように感じます。

結婚していようがしていまいが、男性だろうが女性だろうが、時間になったら帰るのが一般的です。

もちろん残業を厭わない人もいますが、残業する人も「残業をしたくない、好まない人」への理解が深いように思います。

「残業をしない=頑張っていないから評価されない」などという風潮もあまり見かけません。
 



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