政府の地震調査委員会は2月9日、南海トラフ巨大地震について、今後30年以内の発生確率を、現在の「70%程度」から「70~80%」に引き上げたと発表し、次の地震発生に向けて、あらためて備えを呼びかけています。
政府の地震調査委員会は2月9日、南海トラフ巨大地震について、今後30年以内の発生確率を、現在の「70%程度」から「70~80%」に引き上げたと発表し、次の地震発生に向けて、あらためて備えを呼びかけています。
赤い線の部分が南海トラフと呼ばれる部分です。
四国の南の海底にある水深4,000m級の深い溝のこと。
非常に活発で大規模な地震発生帯でもあります。
北西に進んできたフィリピン海プレートが、ユーラシアプレートの一部である西南日本と衝突してその下に沈み込んでいる沈み込み帯に相当します。
南海トラフでは、過去約100~150年の間隔でマグニチュード(M)8前後の地震が繰り返し起きています。
東日本大震災を受けて国は1000年に1度の「考えうる最大級」を対象に被害想定の見直しに着手しました。
M9.1の地震が起きた場合を想定しています。
M9クラスの南海トラフ地震が発生すると、静岡や高知などでは震度7、大阪府では震度6強、京都府や福岡県、兵庫県でも震度6弱の地震が観測されると考えられています。
阪神淡路大震災のときは、京都府や大阪府は震度5弱、東日本大震災のときの近畿地方の震度はおよそ2です。
あれ以上の激しい揺れが襲うこととなります。
最大で死者32万3千人~33万人、倒壊家屋238万6千棟。
この死者数は東日本大震災の20倍近い数字で、2003年の被害想定の13倍。
2004年スマトラ島沖地震の死者・行方不明者数の約28万人を上回り、近年の災害史上最悪の大惨事となります。
死者が最大となる県は静岡県。
ここでは、最大10万9000人が死亡するというデータが出ています。
大半が津波によるもの。
10万9000人というと、静岡県民の35人に1人が亡くなる計算です。
コメント