世の中は沢山のいいね!があふれてる。

”東日本大震災”の震災後の悲劇・・・。

2017/02/21 UPDATE
 
5,522 views

震災から3年3カ月後、京子さんは愛犬を抱いてタクシーで仙台港に向かい、海に身を投げました。

生きる気力を失う中で身辺を整理しようとしたのだろうか、遺影用の写真を探しても大半が処分されていました。

亡くなる前の様子や睡眠導入剤など服薬の状況から、市から災害関連死と認定されました。

「震災で助かった命なのに、救えなかった」

仏壇の前で、誠さんの自問自答の日々が続きました。

絵筆を執って仏壇に供えた花を描いたり、写経をしたり。

お供えの花は絶やさない。

「菊は大嫌い。仏壇に供えないで」。

生前の言葉を約束として守っています。

出典元:河北新報


土木関係の仕事の経験を買われ、誠さんも技術者として携わった地元での復興土地区画整理事業は、京子さんが亡くなった1年半後に本格的に始まりました。

今夏には以前の自宅から南に約20メートル先に新居が完成します。

年齢を考え、震災前は近くに住んでいた息子一家と同居することにしました。

孫たちはシバイヌを飼うのを楽しみにしています。

仮設を出た後の新しい暮らしが始まるまで、命を絶たずにあと2年待ってくれていたらと思うと悔しい。

それでも前を向く。

引っ越しの際は、京子さんが大切に育てていた20鉢ほどの植物も連れていきます。

「みんなで家に帰ろうな」。

バラ、クリスマスローズ、ローズマリー…。

油にまみれたがれきの中から2人で救い出すなどした、思い出の詰まった植物です。

花の名前もだいぶ分かるようになりました。

京子さんが成長を楽しみにしていた孫たちの学校への送迎を、心の支えにしています。

震災から5年。

京子さんの好きだったフクジュソウが、ことしも見頃を迎えました。
出典元:hanakotoba-labo


フクジュソウの花言葉は「永久の幸福」。

京子さんがもう数か月、命をつないでいたら孫たちとの幸福な生活が待っていたのかもしれません。

何よりも震災の被害にあわなかったら・・・。

震災は起こったそのときだけでなく、その後も人々を苦しめています。

私たちにできることは、この事実を風化させずに伝えていくこと。

毎年、この時期に、次の被害を和らげるために、あの震災の恐ろしさを語り継いでいく必要があると思います。

出典元:河北新報






コメント

0
コメントを投稿する

※ URLを入力すると、リンクや画像に自動的に変換されます。
※ 不適切と判断させていただいた投稿は削除させていただきます。

あなたにオススメの記事

よく一緒に見られている関連記事

関連する記事

世の中には、こんなにたくさんの『いいね!』があふれている。

PICKUP

ピックアップ

Ranking

ランキング

人気のキーワード

いま話題のキーワード

おすすめ