東京に住んでた頃、社宅の狭さに耐えかねて引っ越しを決意してさ、入ったところが葛西の築30年のアパート。
入居の挨拶にいくと、となりに住んでたのが小さな女の子をつれた若い母親だった。
いつからから、自室にいると子供が激しく泣きわめく声が聞こえるようになった。
東京に住んでた頃、社宅の狭さに耐えかねて引っ越しを決意してさ、入ったところが葛西の築30年のアパート。
入居の挨拶にいくと、となりに住んでたのが小さな女の子をつれた若い母親だった。
いつからから、自室にいると子供が激しく泣きわめく声が聞こえるようになった。
尋常じゃない泣きかたなのだ、お母さん開けて!お母さん開けて!とドアを叩きながら叫んでるの。
虐待でもしてるんじゃないか?と思い、何度か通報しようとしたこともあった。結局今一歩勇気がでなかったんだが。
ある日仕事から帰宅すると、アパートの前まで聞こえるくらいの声で子供が泣いてる。
当時、仕事が忙しくて毎日0時頃帰宅してアパートのとなりのコンビニで飯かって帰るだけという生活でクタクタだった俺は、あまり関わり合いになりたくなかった。共用廊下から階段をそっと上っていくと、自室のある三階の廊下のあたりから聞こえてるわけ。
俺は引き返してコンビニで少し時間を潰すことに
一時間くらいしてアパートに戻ると、声は聞こえなくなってた。共用廊下にも誰もいない。切れかかった蛍光灯がチカチカしてる。
滑り込むように部屋に入って、食事とシャワーを済ませて寝にはいった。すると、玄関のドアの向こうでまた子供の泣き声がする。
こんな夜中まで子供締め出して何してるんだろうって思って、思わず俺はベランダに出たの。
手すりから身を乗り出せば隣の部屋が見えるからね。そしたら隣の親子の部屋は真っ暗なのよ。明かりが一切ついてない。よく見ると部屋のなかはがらんどうで、カーテンもついてない。
空き部屋になってんだよね、いつのまにか。引っ越していって誰も住んでないんだ。
反対側の部屋を見ると、そっちも空っぽ。そこには40代くらいの夫婦が住んでたはずなんだけど。
なんか無性に怖くなって、急いで部屋に戻って布団かぶった。
共用廊下の子供の泣き声は明け方まで続いてた。
翌朝、会社行くときに見たら、アパートの三階は俺の部屋以外すべてポストに「投函不要」の張り紙がしてある。
三階だけじゃなく二階も、一階も。
アパートに残ってる住民は俺と、一階に二部屋だけ。
仕事忙しくしてる間に、なんらかの理由で皆出ていってたんだね。…たぶんあの声のせいで。
都内で2DK、家賃6万、周辺の物件と比べると条件がよくて、「部屋が埋まらないうちに」と急いで選んだ部屋だった。
俺もしばらくしてそのアパートを出た。
@FUTOCHIMPO めちゃくちゃ怖い話じゃないですか…?
chabudaigaeshi フォローする 2020-08-20 17:17:57@FUTOCHIMPO 『開けて』は【入れて】だったのか?【出して】だったのか?
Engel_gelman フォローする 2020-08-20 16:22:32こういう話、昔はおっかなびっくり聞いてたけど、子供ができるとなんか印象がかわる。もし俺がこの状況に遭遇したら、子供の好きそうなハンバーグやお菓子やおもちゃをたくさんお供え、お母さん機嫌が治るまで一緒に遊ぼうって誘ってあげたい。 https://t.co/TXYEuGsufG
404shibuya フォローする 2020-08-20 16:09:45迷惑話かと思ったら怪談だった… https://t.co/YL0vSWMTuS
ikuyoshimi フォローする 2020-08-20 12:42:06
コメント