工場的畜産と言う言葉をご存知ですか?
その名の通り、畜産がまるで生産工場のようになっている状態のことを言います。
現在日本でも、食肉にされる家畜の畜産現場では、大量の動物が身動きが取れないほどの過密な空間で飼育されています。
そのような状況のため、1匹が病気をすると他の家畜にもうつってしまうと餌に抗生物質を混ぜ、十分な運動ができないため、成長促進のために大量のホルモン剤が与えられているのです。
まさに薬漬け状態で飼育される家畜たち…
そんななか、ある動物保護団体が公開した動画に注目が集まっています。
仔牛のバンディットは、産まれてからずっと狭くて暗い牛舎中で、鎖に繋がれほとんど身動きがとれないまま飼育されていました。
動画の中でも何度も鎖を外そうとしていますね。
苦しそうです。
このような劣悪な環境下で飼われている牛がいることを知った、オーストリアの動物保護団体「Gut Aiderbichl」は牛たちを解放しようと立ち上がります。
そして、管理の行き届いた大きな牛舎への移送が実現し、バンディットの鎖が外される日がやってきたのです。
鎖が外され、自由に動き回れる喜びがこちらまで伝わってくる動画には、まるでダンスを踊るかのように飛び跳ね、駆け回るバンディットの姿が。
そして、保護団体の男性の元へ駆け寄り“ありがとう”と言っているかのように何度も顔を擦り付ける姿に胸が締め付けられます。
EU諸国では、2013年からニワトリのバタリーケージ飼育と母豚のストール飼育について、段階的に禁止・廃止になっています。
しかし日本では、現在も身動きの取れない苦痛だらけの飼育法が主流になっているのです。
食肉だからといって適当にただ生かせて育てていいものだとは思いません。
むしろ、命を人間に捧げてくれることに感謝し、大切に育ててあげるべきだと思います…
当たり前のように口にしている食肉の背景には、動物達のこのような家畜環境の問題があることを消費者として考えなければいけないのかもしれませんね。
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