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元WBC世界フライ級王者”内藤大助さん”の人生を大きく変えた中学時代の先生の一言とは…

内藤さんは中学時代イジメを受けていました。それは言葉では表せないぐらい大変ツライものでした。そんな中、内藤さんのイジメに先生が気づいてくれました。そして、先生はホームルームでこう言ったのです。
2017/05/10 UPDATE
 
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ひどいイジメだった。

胃潰瘍ができた。

毎日毎日、恐怖が続いた。

いまもそのトラウマが残っている。

僕がボクシングを始めた理由。それは、中学のときのイジメだ。

相手に仕返しするためじゃない。自分の身を守るため。

パンチを打つのではなく、相手のパンチをよけるため。

僕は強くなりたいと思った。

僕は北海道の豊浦町で生まれた。家は貧しかった。

サビだらけのトタン板で囲われた木造二階建て。

窓は木枠でできていたけれど、きっちり閉まらない。

毎年、冬の寒さをしのぐため、ビニールを打ち付けて、窓をふさいでいた。

僕には父親の記憶がない。

僕が生まれてすぐに離婚したらしい。

母親は、自宅の離れで食堂兼民宿を営み、朝から晩まで忙しく働いた。

なにも買ってもらえなかった。

中学時代当時の僕は、身長が140センチくらい。

相手は170センチ以上あるやつもいて、喧嘩してもかなわないと思った。

僕は笑いのものにされ、使いっぱしりをさせられ、それでもご機嫌をとり、媚を売りながら生きていた。

母親には隠していたけれど、ある日、お腹が痛くて病院に行くと、胃潰瘍ができていた。

中学三年になって、さらにイジメはエスカレートした。

モノを隠され、靴を捨てられ、服を脱がされた。

もう、限界だと思った。

カラスやスズメ、虫でもいい、人間以外のものになりたかった。

学校に行きたくなかった。

そのとき、佐々木先生が異変に気づいてくれた。

先生は、小さくて、運動神経がよくて、サッカー部の顧問。

歳は25歳くらい。

生徒との距離が近くて、冗談が通じるやわらかい雰囲気を持った人。

その佐々木先生がホームルームで、こう切り出した。

「最近、誰かが、誰かをからかっている。特定の人に、ひどいことをしている。誰がやっているか、思い当たる人は手をあげろ!」

誰も答えない。

すると先生は、大声であいつの名を呼んだ。

「おまえのことを言ってんだよ!!」

シーンとなった。

僕は、ビックリした。

すごいと思った。

こんな大人もいるんだと思った。

先生が叫んでから、イジメはおさまった。

僕は、ボクシングを始めた。

不思議なことに、強くなると、やり返そうという気持がなくなった。

「先生のひとことで、救われたんだよ」

フライ級の日本一になって北海道に帰ったとき、先生にそう言った。

先生は、変わらぬ優しい笑顔で、小さくうなずいた。

ーーーーーーーーーーーーーーー

先生の一言が内藤さんの人生を
大きく変えたんですね。

人はどんなにツライ状況でも
必ず手を差し伸べてくれる人がいます。

それは身近な人とは限りません。

ツライことの先には必ず幸せなことがある。

そう信じて生きていけば
きっとすばらしい人生になると思います。




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