【夫から妻への手紙】
僕は大変な仕事を終えて家に帰ってくれば、仕事はしなくてもいい。
でも家に帰ってくると僕の美しい妻は、子どもの世話で疲れ切ってストレスをためてへとへとになっている。
妻には僕と違って、仕事に終わりはないし、いくら働いても残業代やボーナスがもらえるわけでもない。
祝日もないし週末もないんだよね。
もしかして、どんなに一生懸命働いても誰からも感謝されず、自分のやっていることが家族のためになっているかもわからないかもしれない。
君の毎日はそんなことの繰り返しなのかもしれない。
でも僕はちゃんとわかっているよ。
君の息子が温かく清潔なベッドで目覚めることができるのは、君がきれいに洗濯してくれてベッドを整えてくれるおかげ。
子どもたちが食べる朝食も君が一週間も前から献立を作ってきちんと用意してくれているからだよね。
毎日、息子がデイケアで食べるランチをちゃんと栄養のバランスが取れているか考えながら、下の子が君にまとわりついていてもちゃんと作ってくれているよね。
子どもをデイケアに預けた後でも、子どもの機嫌が悪い時は一時間でもそこに残って「ママはここにいるからね」とあやしつづけたりしているよね。
家に帰れば2歳の子を抱っこしながらお話したり、トイレ・トレーニングをしたりしているよね。
彼を昼寝させるときも、まだしゃべれないから答えはわからないにもかかわらず「今日は十分に遊んだか」確認したりしているよね。
そして、彼が寝ているわずかの時間を使って、家事をこなさなくてはならないんだよね。
あれもこれもと永遠に続く家事…。
そんなことをしているとデイケアのお迎えの時間だ。
そこでも君はちゃんと先生にアポを取って、息子が何事もなく元気に過ごしたか確認するんだよね。
そして家に帰ってディナーを作り、ママの仕事もきちんとこなしつつ、まるで世界中の問題を解決するかのようにいろんなことを一度にしながら、僕と初めて大人の会話をする。
今日が芳しくない一日であったときでも、君は絶対に病気だからとかやめたいとか何一つ文句を言わずに、元気を取り戻すためにベッドに入り、明日も同じことを繰り返すんだ。
君は本当に素晴らしい素敵なママだよ。
たとえ君がそう感じていなくても、君はこれ以上ないくらいに子どもたちを立派に育てているし、僕たちは君を心から愛していて、君がしていることすべてに感謝している。
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