#怖い話書くからリツイートして
もう10年は前の話。
お盆の時期に、高校時代の友人の友人(何度か一緒に遊んだくらい)から連絡があり、今年は帰省しているのか?帰省しているなら会わないかと尋ねられた。たまたま帰省中で他に予定もなかったので、お茶でもしようと会う事に。
(ツリーに繋げます)
#怖い話書くからリツイートして
もう10年は前の話。
お盆の時期に、高校時代の友人の友人(何度か一緒に遊んだくらい)から連絡があり、今年は帰省しているのか?帰省しているなら会わないかと尋ねられた。たまたま帰省中で他に予定もなかったので、お茶でもしようと会う事に。
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最寄り駅の周辺にいくつか飲食店があるのでその辺りにしようかと言うと、彼女は「自分が車を出すから知り合いがやっているカフェに行こう」と言う。市街地からは少し離れるけれど、自家製の焼き立てパンがとても美味しいのだと。私は二つ返事で了承し、約束の時間に迎えに来てくれた彼女の車に乗った。
ume_yamaneko フォローする 2020-08-23 12:15:08助手席に乗ってすぐ、ぎょっとした。
彼女の腕には、鋭利な刃物で切ったのであろう傷跡がいくつもあった。
半袖のシャツから剥き出しの傷跡が妙に目についてしまい、思わず「それ、どうしたの?」と聞いてしまった。
「卒業後ちょっと不安定になった時期があったけど、今は平気」と彼女は笑った。
「そうなんだ、ならよかった」
と、私も愛想笑いした。それ以上は聞いてはいけないと思ったし、迂闊に口にした問いで彼女を傷付けたかもと思い、不躾な質問を詫びた。
目的のカフェまでは車で40分くらいと聞いていた。田舎の小さな町なので、すぐ近くに山がある。車はどんどん山間部へ向かって行った。
道中は少し気まずかったが、幸い彼女がこちらに「元気だった?」「今は何をしているの?」と他愛ない質問を向けてくれたので、当たり障りない範囲で答えた。
元々知り合いであった事、とても仲が良かったという訳ではないけれど、共通の友人がいるという事で、今思えば大分油断していた。
彼女の知人の店だというカフェに着くと、数台分の駐車スペースは既にほぼ埋まっていた。人気のお店なんだな、などと呑気に思っていたが、入口から先の光景は異様だった。
店内はよくあるカントリー系の内装だったけれど、なぜかあちこちにお経やお守りのようなものが飾られていて、浮いて見えた。
店内には数人の先客がいたけれど、飲食店のはずなのに誰のテーブルにも料理やお茶は出ていなかった。
やけに愛想のいいおじさんが奥から出て来て、「その子が◯◯ちゃんが導いてあげたいお友達?」と言った。
これはやばいやつだ。
と、さすがに鈍い私でも気付いた。
一気に背筋が冷たくなった。
先に店にいたお客さん達はそのおじさんと知り合いのようで、皆で私と彼女が来るのを待っていた様子だった。
他にも誰か来るとは聞いてなかった、と彼女に言ったけれど、彼女は元々人見知りがない私の性分を知っていたので「あんたはそういうの気にしないでしょ?みんないい人だよ」と笑っていた。
そういう話はしてねえよ、と思ったけれど、強引に着席を勧められ、早速周りを取り囲まれて、彼女が「辛い事があって自殺まで考えたがこの宗教と出会って救われた」という予想通りの話を始めた。
今思い出しても辛いと泣き出した彼女に「業と戦って!」「負けちゃ駄目だ!」と大声で野次が飛んだ。
その野次に、私負けませんとヒロイックに顔を上げて「だから今後は、私があなたを業から解放してあげたいの」と彼女が言い放った時、最高にゾッとした。
本当に、本当に怖かった。
すぐにでも逃げ出したかったけれど、彼女の車で連れて来られた私には逃走手段がなかった。自分の迂闊さを心底悔いた。
どうやってこの場を切り抜けたらいいんだろうと必死で考えて、私は一旦この人達の思想に共感するふりをしようと思った。(それが正しかったかは今でも解らないので参考にはしないでください)
下手に刺激したら何をされるか解らない、暴力で済めばまだいいけれど、最悪殺されると本気で思っていた。
私には「業が澱んでいる」そうで、最近辛い事があったはずだと「告白」を促された。家族や友人の話をして万一にでも迷惑がかかるのも怖かったので、イマジナリー上司をでっち上げ、言いがかりで虐められていると言った。その上司はこんな人だろうと言われたら、どうして解るのと驚いたふりをした。
ume_yamaneko フォローする 2020-08-23 13:31:14実際そんな人はいなかったんだけどな!バレる訳にはいかないと必死で演技して、彼女達を尊敬したふりをした。ただただ怖かった。
何か、定期的に行う会合の案内を送るからと言われたときハッとした。
私は、車中で彼女に自分が使う沿線や最寄り駅の名前を話してしまっていた。血の気が引いた。
あの世間話は、リサーチだったのだ。
内心冷や汗をかきながら、当時住んでいた市から先は嘘っぱちの住所を書いた。その後はその場に集まった人達が自分の辛かった体験を泣きながら話し、激励されたり拍手されたりするのに数時間付き合い、やっと解放された。帰り道の車内では生きた心地がしなかった。
家に帰り着き玄関に鍵をかけた瞬間、腰が抜けるかと思った。
慌てて母に連絡し、警察にも相談して、私は帰省を早めに切り上げて当時の一人住まいに戻った。最寄り駅近くの交番でも宗教勧誘の被害に遭ったと相談し、携帯は彼女の番号を着信拒否にした。
それでもしばらくは、物音に怯えて暮らした。
という訳で!本当に体験した怖い話でした!これでも私がまだ運が良かった方です。
・さして親しくない人が突然連絡して来て、会いたいと呼び出される
・自力では帰れない場所に誘われる
の2つが揃ったら、全力で警戒して!
特に学生さんや新社会人さん、盆暮れ正月の帰省タイミングは危ないよ!
補足:共通の友人に根回ししたところ、彼女がやばい宗教にハマり、いくら家族や友人が言っても聞き入れない情態だという事は近しい人の間では周知の事実でした。
相手にされなくなったので、さほど親しくはないが面識はある、程度の私を狙ったようです。
その後は何もなかったのでご安心ください。
これが伸びているので、この時警察の方に教わった「マルチやカルトがよく使う情報収集手段」についてもこのツイートのツリーに書いておきますね。
10数年前に教わった事ですが今でも覚えていて、かつ、今でも十分通用すると思います。
知っていたら自衛できる事が増えると思うので、ご参考までに。 https://t.co/phAf0BYLGH
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